原因は自分にある。配信シングル「灼けゆく青」感想〜やっと求めていたものが来ました。しかし…〜
9月1日、原因は自分にある。が配信シングル「灼けゆく青」をリリースしました。
今回はいつもお世話になっている久下真音さんや、この方に次いでよくお世話になっている100回嘔吐さんは全く関わっておらず、吐息さんというボカロPの方が作詞・作曲・編曲すべて担当したそう。
原因は自分にある。にはそのような曲は他には「Up and Down」「ラベンダー」「スノウダンス」くらいしかなく、かなり珍しいことなのですが、この作品、すごくいいなと思いました。
正直この作品のリリースが発表されたときは、「また配信シングルかよ…」という気持ちが大きかったです。
正直最近の原因は自分にある。の配信シングルには飽き飽きしてたから。
でも、今回の配信シングルはその思いを覆してくれて、本当に驚かされました。
まず、流し始めたところから、不思議な不協和音のリズムが刻まれますよね。
ここからして「お…?」と思わせてくる音楽。この時点で勝ちは確定です。
そして、その音楽に合わせてメンバーによる切ないフレーズのラップが流れ、サビで歌に転じるという構成ですが、このラップも独特で良い。
一応後ろの音楽、リズムに合わせて言っているのでラップなんでしょうが、ラップというより台詞、語りのような雰囲気が強いんですよね。それもあって言っていることがするすると頭に入ってくる。
ここ最近の原因は自分にある。の曲はそういうのがなかったので、改善されて驚きました。
あとは、サウンドがまた素晴らしい。
メンバーはこの曲を「新しい」と評していますが、たしかに新しいんだけど、サウンド的にこの曲ってむしろ原点回帰にも感じられるんですよね。
もっと言うと、BATTLE STREETのサウンドと原因は自分にある。のサウンドの融合に聞こえるんです。
特に近いものを感じるのはこれですかね↓
BATTLE STREET時代から追っていた人なら、どこか懐かしさを感じたのではないでしょうか。
改名後から追い始めた人でも、BATTLE STREET色がまだ残っていた頃のこの曲を思い浮かべたりしたと思います。↓
これぞ故きを温ねて新しきを知る。
そんな感じで出来上がった今回の曲は、一言で表すとエモい作品でした。
いっそのことまた昔みたいなEDM系出してもいいのではないかと私も最近は思っていましたが、まあ出さないだろうな…と思っていたところでリリースされた今回の曲。
見事にひっくり返りましたね。
良い意味でしてやられました。
あと、今回の曲を聴いて、久下さん以外の方に曲作りを任せるのは怖さがあるという私の考えも、見事に覆りました。
こんなに良い曲が作れる方が他にもいるのならば、久下さんばかりに任せずいろんな方に依頼したほうが原因は自分にある。にとってはいいだろうと。
彼らの場合、コンセプト的に1人の作曲家さんに固執はしないほうがいいとも思いますしね。
とはいえ、今回の曲は原因は自分にある。の「表題曲」としてすごく良い曲ではあったのだけども、私は彼らの「カップリング曲」もずっと待っているわけです。
今年出すCDはアルバム1枚だけで満足するつもりなんでしょうか?そろそろカップリング付きのシングルが欲しいんですけどね…
ちなみに私が最近欲しいなあと思っている「カップリング曲」は、こんな感じのものです↓
所謂王道系のエモい季節ソング。
原因は自分にある。ってあんまり季節ソングらしい季節ソングってないと思うんですよね。「スノウダンス」くらいしかない気が。
でもその「スノウダンス」も王道系の曲ではないし、彼らに王道系の季節ソングができたら面白そうだよな、と思う今日この頃。
「May」はわりと普通にカバーしてほしい。
あとは、しばらく配信シングル出して次出すCDはアルバム!となるのなら、今度は前よりも収録曲工夫してほしいな…と思ったりもしています。
せっかく全員が歌うグループで、それなりに年齢層も広いグループなんだから、ユニット曲作って収録してもいいと思うんですよね。*1
たとえば、普段あんまり歌割りで目立つことのない杢代和人くんと桜木雅哉くんをメインにして、彼らがグループの年少組であることを生かして「早く立派な大人になりたい!」と葛藤しつつ成長する曲を歌わせるのとか、面白いと思います。
具体例としてはこういう曲↓
実はこの曲、本家もライブで披露したことが一度もない幻の曲…本家は年齢的に今後やるのは厳しそうだしいっそカバーしてくれないだろうか
原因は自分にある。って、ユニゾンがなくほぼすべてがソロパートで構成されている曲が多いので、逆にソロパートが映えないようにできているんですよね。
どういうことかというと、メンバーの見せ場が見せ場にあまり見えないということ。
じゃあどうすればメンバーの見せ場が映えるかといったら、ユニゾンを避けるならもう曲ごとに主役を決めてその主役に歌割りを集中させるしかないと思うんです。
そういう意味でも、原因は自分にある。は特にユニット曲って需要ありそうだと思います。
いろいろ語ってきたけども、要は彼らにはその良さを生かしていろんな曲を出してほしいということ。
今回の作品はすごく楽しませてくれたので、まだまだこのグループには期待できると確信しています。
次にリリースされる作品も、待っています。
*1:「Up and Down」なんか全員の曲ではあるものの、武藤潤くん、小泉光咲くん、長野凌大くんの3人しか歌わない曲だったりするし、そういう曲が他にあってもいいのではないかと