ZeBRA☆STAR 4thシングル「Shining Fire」感想~EBiDANファンなら絶対聴くべき神作品です~
4月20日、ZeBRA☆STARが4thシングル「Shining Fire」を発売しました。
4thシングルという名目ではありますが、ZeBRA☆STARが自主レーベル「starry SKY」から出すCDとしては初めてのCDであり、実質1stシングルとも言える作品です。*1
所謂EBiDANのデビューグループのほとんどが所属しており、スタメンKiDS、AMEZARI -RED STARS-、EDAMAME BEANS、また研究生のBATTLE BOYSも所属しているスターダストの自社レーベル、SDRにすらなかなか所属することができず、そのせいか思ったように音楽活動ができない様子を見せていたZeBRA☆STAR。*2
そんな彼らが諦めずに立ち上がり、インディーズとはいえ自分たちのレーベルを作って出した初めての作品ですから、その事実だけでもかなりエモいものです。
しかし、そんな背景を知っているファンだけをエモくさせるようなものは出してきませんでした。
タイトルにも書いたとおり、これはEBiDANファンなら絶対に聴くべき神作品です。
今回はそんなこのCDの曲の感想を語っていきたいと思います。
まず、このCDの表題曲である「Shining Fire」
MVがわりと前に出されていたのですでにフルでは聴いていましたが、やはり素晴らしい。
明るく楽しい雰囲気がZeBRA☆STARらしいですが、それでいて曲調は今までになくお洒落でもある。しっかりZeBRA☆STARの軸はずらさずに進化しているのが見て取れます。
軸をずらしていないというのもそうですが、そもそも「アイドルっていうのはこうでなきゃ!」というのを運営がわかってる感じもしますよね。
聴く人を元気づけてくれるこの感じは、アイドルとして大事だと思うし、特に最近のEBiDANはダークでクールな曲を出すグループが多いですから、それに対して「いやそうじゃないだろ」と言わんばかりにあえて逆を行っているのもいいなとも思います。
歌詞も面白くて、1番の「あーなんだかうまくいかない!誰か助けて!」からの「よし、飛び出してみるぞ!」みたいな感じの歌詞は今までのZeBRA☆STARの曲にもよくある歌詞なんですが、2番になると「何かに悩んでいるの?僕もそうだったよ。助けてあげる!」という内容の歌詞になっていて、これは新しい展開来たなと思いました。この展開も素晴らしいと思います。
この歌詞の主人公は最初は冴えない少年って感じで、ある意味共感を呼ぶことで親身になってくれる存在だと思うんですが、2番になると挑戦できない悩みを持っている人に対して勇気づけてくれる存在になるんですよね。それがアイドルとして素晴らしい。
曲調のみならず歌詞までも、アイドル曲として最上級だと思うし、これを恵まれない境遇からどうにかレーベルを発足して、1発目の表題曲として出したというのがすごいと思います。
これに関しては次の曲の感想も絡んでくるので、後ほど詳しく語りたいと思います。
次に、カップリング曲の「Breakthrough」
※追記 なぜか動画のリンクが切れていたため、改めて貼りなおしました。
これはリリースイベントでのミニライブで初めて聴いた曲でしたが、とにかく衝撃でしたね。
「え、これがZeBRA☆STARの曲…?」ってなるくらい、今までにない曲で、「かっこいい」に振りまくってる曲。少しK-POPっぽさも感じるような曲ですよね。
でも、ここ最近のSUPER★DRAGONとか、ONE N' ONLYとか、EDAMAME BEANSとかみたいな、「とりあえずK-POPにあるような曲出せば売れるだろ」的な軽率さ、中身がない感じはなくて、K-POPっぽいサウンドは取り入れつつもZeBRA☆STARが出せるかっこよさを最大限に引き出すために、メロディーとかしっかり作り込んでいる感じがして、めちゃくちゃかっこよく仕上がっているなと思います。
特に、メインボーカルである柊くんの良さをしっかり引き出すように作られていますね。彼のサビでの歌声は圧巻。この曲は桑原柊のために作られたと言っても過言ではないと思います。
絶対的エースである彼を中心にしてグループを売り出そうという、運営の強い意志も感じられますね。
スタイリッシュでクールで、それでいて力強い。
こういう曲はBATTLE BOYSがよく出しているかな?というイメージがあり、「ebidence」とか「Sha na na」がそれに当たるかなと思いますが、でも「Breakthrough」ほどの力強さはあまりないと思います。
あと、SUPER★DRAGONにもこういう曲あるかな…?と思いましたが、彼らの曲はスタイリッシュでクールな曲は力強くはないし、力強い曲はスタイリッシュではないからやっぱりない気がする。
ZeBRA☆STARは見事に「Shining Fire」とは別方向の新しいジャンルも開拓したように思います。上記のことを考えると、「WARNING」とか「Don't Let Me Down」とかを出した時期のSUPER★DRAGONが本来開拓すべきだったジャンルなのではないかとも思いますが…
そして、歌詞のほうはというと、まあ所謂「今まで苦しいことが多かったけど、これから頑張っていくぞ」系の、M!LKとかBATTLE BOYSとかがよく歌う感じのものですね。
これに関しては、ZeBRA☆STARもとうとう出したか…と思いました。ZeBRA☆STARってあんまり自分たちの不遇を嘆くような曲って歌ってこなかったんですが、やっぱり大きな新スタートを切ったCDの収録曲ということで、外せなかったんでしょうか。
でもやっぱり、ZeBRA☆STARがこういう歌詞を歌うとすごく泣けますね。間違いなくEBiDANのグループで今いちばん恵まれない境遇にいるのは彼らですから。そんな彼らが自分たちでレーベル作るまでのことして努力してもがいて、力強く歌う姿を見ればそりゃファンは泣きます。
ここまで力強く歌っていると、もうしばらくはこういう歌詞の曲は出さないんじゃないかって気もします。本当に不遇な扱いを受けている彼らだからこそ、それを軽々しく音楽コンセプトに混ぜ込んだりはしなさそうというか、そのためにもこの1曲限りにするために、力強い曲にして今までの鬱憤を全部吐き出させるみたいな、そういう意図も込められてそうです。
考え始めるといろいろと考察できますね。
そんな2曲が収録されたCDでしたが、全体的に見て私がいちばんすごいなと思ったのは、「Breakthrough」がこんなにかっこいい曲なのに、運営はこの曲を表題曲にしなかったこと。
これ、ZeBRA☆STARの運営の思考回路がM!LKとかBATTLE BOYSの運営のそれと同じだったら、絶対「Breakthrough」のほうを表題曲にして売っていたと思います。
でも、実際は「Shining Fire」を表題曲にしましたよね。私はこの運営の判断も含めて評価したい。
上でも少し書きましたが、運営もきっとわかってるんですよね。「Shining Fire」のほうがZeBRA☆STARらしい曲だと。こういう曲こそ、アイドルとしてのイメージにするべき曲だと。
こういうところがZeBRA☆STAR運営のアーティストの運営として信用できるところです。
もう、一生ついていきますと思いました。
何回でもリピート再生できるCDですが、もうすでに次のCDが待ち遠しくなりました。
まだしばらくこのCDのリリースイベントはやるようですが、いいスタートダッシュを切ったと思うし、もうしばらくすればまた次のCDの準備もしてくれそうです。
次もきっといい作品を出してくれることを期待して、待っています。
*1:EDAMAME BEANSがSDRに所属して初めて出したCDを「1stシングル」と呼んでいたような感覚で言えば、実際そう
*2:2ndシングルと3rdシングルの間が2年2ヶ月も開く、その間特に新曲らしい新曲も出なかったなど