KEebidan’s diary

EBiDANオタクによる戯言ブログ。現在はM!LK一強。ZeBRA☆STAR大好きでした。

M!LK 11thシングル「energy」感想

 

 

 

 

3月24日、M!LKが11thシングル「energy」を発売しました。

シングル発売は2019年11月6日に発売された10thシングル「ERA」以来であり、つまり、1年4ヶ月以上ぶり。

4曲というまとまった数の曲がシングルとしてリリースされるのは本当に久しぶりのことで、わくわくした方も多いのではないでしょうか。

今回はそんな期待大の状態で発売されたこのCDの感想を語っていきたいと思います。

 

 

 

 

 

まず、このCDは、「変幻自在のコラボレーションシングル」と銘打ち、年齢・ジャンルを問わないトップクリエイターによる提供楽曲が収録されたものになっています。*1

収録曲すべてがアーティスト、または音楽クリエイターとのコラボ作品となっており、全体としては、その楽曲提供をした人の音楽にM!LKが寄せていったような曲が多い印象。

それでも、不思議とM!LKの曲として雰囲気がマッチしているのですごいCDです。

ここから詳しく各曲について感想を述べさせていただきます。

ちなみに辛口評価も含みますので、そのあたりはご注意ください。

 

 

 

まず、1曲目。

表題曲「energy」

www.youtube.com

表題曲のこちらは、ラップアーティスト・さなりくんによって提供された楽曲です。

さなりくんといえば、現在は解散しているHONG¥O.JPの解散ライブにゲスト出演していたり、M!LKのメンバーの吉田仁人くんが彼のゲーム配信に参加したりしていたのもあって、深く追ってはいないものの私にとってはそれなりに馴染みのあるアーティストさん。

そんな彼の提供楽曲ということで、どういう曲が来るかはなんとなく想像しており、聴いてみたところだいたい想像通りの曲が来ました。

最初にラジオで聴いたときは、「あー、いかにもさなりくんだな…」と思ったし、M!LKの良さが出されているようにはあまり感じられず、あまり良い印象は抱かなかったのですが、聴けば聴くほどハマるし、面白さがわかる、かなりのスルメ曲だと思います。

全体的に綺麗で優しい音作りがなされているものの、曲調はヒップホップで、あまりにもM!LKらしくない曲調からしてもM!LKの反骨精神を表現しているように見えるんですよね。MVで少しダンスも出ていますが、サビには歌詞を入れずダンスにしっかりと取り組むような構成になっていて、「普段ザ・アイドル曲ばかりやってるけど本気出せばこれくらいできるんだぞ」みたいな、そういうのを感じられて。

また、それでいて歌詞の内容は「切なくて愛しい」みたいな、ここ最近のM!LKの持ち味になりつつある感じをしっかり守っていて、「君がそこにいてくれるなら」のような、ファンにささやきかけるような歌詞で歌がだいたい締まるので、そういったアイドル性も守られてたりする。

こうやって見ると、すごく深い曲なんですよね。今までにない感じの挑戦的な曲なんだけど、不思議と「あ、M!LKってこういうグループなんだ」というものをいろいろ感じさせてくれる曲。その深さがたまりません。

メンバーの声もオートチューンという機械?で加工されているんですが、その加工にも負けないくらい声の個性がはっきりしているのもよくわかって、ますますM!LKはいいグループだなと。

M!LKの良さをたくさん引き出してくれた、さなりくんには感謝しかありません。本当にありがとうございました。

 

 

 

次に、2曲目。

初回限定盤カップリング曲「行けたら行くよ」

www.youtube.com

こちらは、M!LKがこのCDを出した日にメジャーデビューした、新進気鋭のアーティスト・マハラージャンさんによる提供曲。

この曲はM!LKのトンチキ曲が好きな人なら絶対好きだと思います。

ファンク調のお洒落で盛り上がれる音楽ながら、歌詞はちょっと陰キャっぽくトンチキなのがギャップで面白かったり(笑)

基本的に誰かに何かしらのイベントに誘われたら「行けたら行くよ」と返す曲なんですが、最終的に憧れの人も来るらしいと聞いて、「絶対行くよ」と言っているあたりから、昔ながらのM!LKっぽさを感じますよね。M!LKの曲って、「コーヒーが飲めません」の頃からちょっと冴えない男の子が憧れの人を前にわかりやすくテンションを上げる感じの曲が多いイメージがあるんですが、この曲もまさにそのパターン。

初めて挑戦したジャンルのように思うのに、ここまでM!LKっぽさを感じられて、しかもそれを作ったのがお馴染みの作曲家さんではなく、初めて楽曲提供してくれたアーティストさん。しっかりM!LKのことを理解して作曲してくださったのを感じられて、とてもありがたく思いました。

マハラージャンさん、素敵な曲をありがとうございました。

 

 

 

次に、3曲目。

通常盤カップリング曲「何処へ」

www.youtube.com

こちらは、音楽プロデューサーKOBASOLOさんによる提供曲。

Twitterでのファンの反応やYouTube Music、Apple Music等での評価を見るに、おそらく今回のシングルのカップリングの中で最も評価が高い曲のようです。 

でも、私は正直言ってしまうと、この曲はいちばん微妙だと思ってしまった。 

というのも、この曲は内容としては壮大なバラードに切なく悲しい思いをのせて力強く歌うような曲なんですが、この悲壮感、正直見飽きたんですよね。

もう少し明るい曲調、歌詞だったけど、「ERA」や「Winding Road」といった曲ですでにM!LKの表現する悲壮感は見ているわけで。結局この曲を通して伝えたいことは何かというと、「メンバーの入れ替えもあって辛いこともあったけど、前を向いて進んでいくよ」というメッセージですよね。わかったからいい加減本当の意味で前向けやってなりません?

ファン的には「M!LKは本当に辛いことたくさんあったもんね…」と涙しながら聴いている人が多いのかな、と思うんですが、もうその悲壮感売りは正直言っていらない。もう現体制になってから1年以上経っていて、すでにメンバーはちゃんと前を向いて明るく活動しているし、アイドルがそんな暗い気持ちばかり見せてもしょうがないと思うんですよね。

だから、KOBASOLOさんには悪いけど正直「あ、これはやったな…」と思いました。*2

良いところを挙げるとすれば、メンバーの歌声ですね。特にサビに入る前の吉田仁人くんのソロパートの力強さには泣ける。ゆったりとしたテンポで歌う力強い歌なので、メンバー1人1人の歌唱力が求められたと思うんですが、それにしっかり応えて歌い上げているあたり、メンバーの成長も見えるし、そういうところを引き出すような曲を作ってくれたことには感謝したいです。

KOBASOLOさん、ありがとうございました。

 

 

 

最後に、4曲目。

FC限定盤カップリング曲「君とスクロール」

www.youtube.com

こちらは、バーチャルYouTuberとして音楽活動をしている、sumeshiii a.k.a.バーチャルお寿司さんによる提供曲です。

「甘酸っぱいラブソング」という言葉が似合う可愛らしい曲で、それでいながらジャズっぽいお洒落な音で作られた曲でもあって、これはもうすごい神曲だ、FC限定盤収録なんてもったいない!と思いました。それが、上に貼ったようにMVが作られて投稿されたので、このときほど運営さんわかってる!と思ったことはないかもしれない。*3

単純に恋愛ソングとして良い曲なんですが、1Aの歌詞は「コーヒー」というワードを用いて、2Aの歌詞は「約束」というワードを用いて恋人との過去を懐かしむようなことを言っていて、これはおそらく、前者は1stシングルの「コーヒーが飲めません」、後者は1stアルバムのリード曲「約束」を意識して書かれた歌詞なんですよね。つまり、間接的な表現で昔のM!LKを懐かしむような歌詞にもなっているという、面白さが隠れています。

だから、ファンじゃない人が聴いても「あ、可愛いラブソングだな〜」と聴けるし、ファンが聴けば「昔のM!LKのこと歌ってる!」とさらに楽しく聴けるし、すごく深い曲に仕上がっている神曲だと思います。「行けたら行くよ」もそうでしたが、この曲も本当によくM!LKのことを理解して作ってくださったんだなあと。

sumeshiii a.k.a.バーチャルお寿司さん、素敵な曲をありがとうございました。

 

 

 

 

 

ここまで各曲について感想を書いてきましたが、全体的に思ったのは、曲を作ってくださった各アーティストさんは、自分の音楽を書きつつもすごくM!LKに寄り添ってくれたな、ということ。

コラボシングルということでいろんなアーティストさんが関わってくれましたが、言ってしまうと今回コラボした方々ってそこまで知名度が高い方々ではないと思うんです。

まあ界隈では有名な方々なんでしょうが、たとえば原因は自分にある。に「スノウダンス」を提供してくださったAyaseさんほどの知名度はないのではないかな、というのが正直なところかと。

でも、それでここまでの曲を書いてくださったのが逆に好感度高かった

「行けたら行くよ」や「君とスクロール」は特にそうで、M!LKの運営さんもきっとM!LKに合う面白い曲を書いてくれそうかどうかで、アーティストさんを探し当ててくれたのではないかな、と思います。

やっぱり、一時的な話題集めのためだけに有名なアーティストさんとコラボするよりは、長期的に愛される曲を作ってくださる無名アーティストさんとコラボしてほしいし、それを実行してくださったM!LKの運営さんにも感謝したいところです。

 

もし次のCDを出すとしたら、どのような方向で攻めてくるのでしょうか。

そういえば、現在PoifullとコラボキャンペーンをしているM!LKですが、このCMソング?に使われている「恋が始まる」という曲は、いつものM!LKらしい恋愛ソングですよね。

なんとなく「My Treasure」に雰囲気が似ているため、それを作ってくださった方でかつM!LKからするとお馴染みの作曲家さんでもある渡辺拓也さんが書いてくださった曲かな…という気がしますが、どうなんでしょうか。

www.youtube.com

この曲がいつ音源化されるかも楽しみなところですが、もしそうなるとすれば、今度はM!LKらしさ全開のCDになりそうですね。

 

何にせよ、今後のM!LKの曲もとても楽しみです。

次も素晴らしい作品を出してくださることを期待しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:https://sd-milk.com/news/3189

*2:メンバーの話によれば、5人中4人は明るい曲を希望し、1人だけがバラードを希望してそれが採用されたそうです。正直これは多数派を取るべきだった…暗めな曲にするにしてももう少し工夫してクオリティーの高いものを作ってほしかった…

*3:とはいえ、サブスクやiTunes等の音源DLサイトでは普通に配信されているので、FC会員ではなくとも聴く手段は元から普通にあります。FC限定盤の意義はカップリングのこの曲よりも、特典DVDのほうにあったようです